◇◇ 呼吸器奮闘日記 ◇◇

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2001/05/08   悪夢・・・

1歳8ヶ月の男の子、エビタ2、BIPAP+SIMVで呼吸管理をしている。

脳性麻痺の児で、生まれつき呼吸器が弱い。

風邪などひくとすぐ呼吸不全に移行してしまう。


今回は約1週間で抜管のめどが立って、「明日には管が抜けるからね〜」と話し掛ける余裕もあり、和やかな雰囲気がベッドサイドに漂っていたた。

その日の深夜入り前の仮眠中のこと。

しっかり彼が夢に出てきた。

そして、夢の中で自己抜管してくれたのだ。

薄暗い部屋で、よく見えないのだが顔を近づけると、挿管してない!!

抜かれた挿管チューブが顔の横に無造作に置かれている。

( ̄□ ̄;)!! そして(O.O;)(oo;)

私の慌てふためく姿を知ってかしらずか彼はすやすやと眠っている。

主治医に連絡を取ろうとするが、なかなかポケットベルの番号が見つからない・・・。


そしたら場面が瞬時に切り替わって、隣のベッドのおばちゃんのベッドが血まみれ・・・。

動脈シースを抜去したところから出血しているのだ。

またまた( ̄□ ̄;)!! そして(O.O;)(oo;)



そこで目が覚めた・・・。

深夜の前っていうのにどっと疲れた。(´ヘ`;)ハァ

それにしてもリアルな夢だったなぁ。

そんなにピリピリした日勤じゃなかったのになぁ。

ストレス溜まっているのかしら・・・。



抜管前になると「抜けたら抜けたでいいからねぇ〜」なんていうDr.がいる。

彼らは私たちがどんな思いをして患者さんを看ているのか知らないのだろうか。

「だったら、今抜いてくださいよ!」って言いたくなりますね。

抜管のタイミング(状態もさることながら、時間帯や休日など)って大事ですよ。

いらぬ挿管は患者さんにも看護婦にもストレスを与えるばかりです。



その後、恐る恐る深夜に行ったけど彼はいい子に眠ってた。

そして悪夢は正夢とはならずにホッとして夜勤を終えたのでした。

今日はもう抜管できているかな・・・?



2001/04/27   ベネット840

先日、「ベネット840」という機種がデモ機で入った。

どこかで、見たような・・・。

それはオーストラリアの友人が見せてくれた写真に写っていた機種だ。

彼女はシドニーの病院の心臓外科ICUで働いている。

とあるメーリングリストで知り合ったのだが、偶然同郷だったので帰国の折に会うことができた。

そのときに働いている病院の風景を写して持ってきてくれたのだが、そのなかの一枚に写っていたのが、このベネット840だった。


という経緯があったので、ちょっと親近感が湧く。

さっそく、空きベッドで試運転(?)。

ついてきたマニュアルは10ページもないペラペラなもの。(しかも手作り?)

とりあえず起動だけマニュアルを見てあとは勘でいじってみる。


これいい!!

操作パネルは液晶でタッチパネル。

スクリーンには気道内圧曲線とフロー曲線が同時に表示される。

もっと凄いのはトリガー部分、吸気、呼気が色分けされている。

しかも一呼吸一呼吸が「自発呼吸」「補助呼吸」「強制呼吸」と表示される。

わかりやすいじゃないかぁ〜。

呼吸器の勉強するのにうってつけだなぁ。
(患者さんにうってつけって書かないところが・・・(^^ゞ )


感心しながらもっといじってみる。

アラームの設定も表示もわかりやすい。

しかも緊急度に応じて音と表示が3段階に分かれている。

「ぴっ」で注意を促し、「びろろ」でちょっと来て♪と呼びかけ「ぴろろろろ」で「早く来て!!」と叫ぶ(?!)

うちのスタッフはこの「ぴろろろろ」がもう「早く来て!」って聞こえると苦笑していた。


もっと細かいことをいうと、動かす取っ手がついているのがいい。

これまでの機種は、ベッドの位置を変えたり呼吸器を倉庫から持ち出す際に動かすのがたいへんだった。

今使っている機種にはどこにも取っ手なんてついていない。

これは実際使ってみなければわからない部分なんだろうな。

患者さんにいい呼吸器は他にもあるけど、使う人の気持ちになってよく工夫されているなって感じました。



念のため、私はマリンクロット社の回し者でもなければ、袖の下も頂いておりません。(爆)

あくまでも使う機会があっての感想でした。

デモ機でうちで購入したものではないのが残念。これ欲しいぃぃぃ。



2001/03/27   回路交換

ある日のこと、「むっちさん、設定換気量が入らないんですけど、やっぱ変ですよね」と言われた。

見てみると一回換気量が460mlに設定されているのに、実際の一回換気量は200〜300mlしかない。

気道内圧の上がり方もおかしい。

「うーーん、どうしてだろう。そう言えばさっき回路交換をしていたよね、それまではちゃんと入ってたの?」と聞くと入っていたと言う。

まず回路のリークを疑った。

しかし、アンビュー押しながらリークテストしたけどOKだったとのこと。

「じゃスパイロメーターで実際の換気量を測ってみたら?」ということで測定してみたらやっぱり200〜300mlしかない。

患者さんは鎮静が効いてしっかり呼吸器に同調しており、トリガーランプはついていない。

それなのに気道内圧がスムースに上がっていないのが気になる。

やっぱり、設定換気量が入っていないのだ。

もしや・・・と思ってフローセンサーと呼気弁をもう一度セットしなおしたり、あちこち点検しているうちにいつの間にか、直っちゃった・・・。

完全にフローセンサーが外れていたらエラーメッセージが出るので、恐らく中途半端な状態だったのだろう。

ヤレヤレ ┐(´-`)┌


回路交換の後は、何かとトラブルが起きやすい。

慎重な観察が必要ですね。





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